堺市長候補 野村ともあきブログ

堺市長候補 野村ともあきのブログです。チーム堺で堺市を守るために戦います。

堺市長選挙について(2)--選挙の争点その1「政令市と大阪都」

前回のエントリに引き続き、堺市長選について書きたいと思います。
この堺市長選挙の結果は、間違いなく大阪・堺市はもちろん日本全体にとっても大きな影響を与えることになるであろう極めて重要な選挙です。有権者である堺市民の皆様はもちろん、是非とも多くの方に関心を持ってもらいたいと思います。


私は、今回の堺市長選挙における重要な争点は次の3つであると考えております。

  1. 政令指定都市大阪都構想のどちらを選ぶのか
  2. 竹山市政1期目への評価
  3. 橋下維新政治に対する是非


まず1点目「政令指定都市大阪都構想のどちらを選ぶのか」です。
政令市と大阪都についてここで詳細に解説するつもりはありませんが、極々簡単に解説すると、政令市とは「道府県と同等の権限を持つ市」のことであり、大阪都構想とは「政令市を廃止して権限の一部を都(厳密には「都」にはできないので「府」)に返上させる」制度変更のことです。
今回の堺市長選では、現職の竹山修身(おさみ)市長が政令指定都市の維持、継続を主張し、維新の会は政令市を廃止して大阪府に権限と財源を戻したほうが行政が円滑に進むと主張しています。


さて、どちらが良いのでしょうか?


私は「政令市がいい」というより「大阪都はやらない方が良い」と考えます。


先日、府市から公表された試算によると、大阪市を廃止し大阪都に移行することによる純粋な財政効果は270億円にとどまる上に、移行のための初期コストが640億円かかるそうなので、実質370億円の赤字ということになります。大阪維新の会堺市議会議員団さんのウェブサイトには、財政効果額は「約8000億との試算がある」と書かれていますが、実際に出された試算とは大きな乖離があるようです。
やるより先に財源不足が判明したことは民主党政権交代の時よりだいぶマシですが、維新の会さんは本当にこの数字のまま都構想を進める気なのでしょうか?


昭和31年(1956年)に政令市となり半世紀の間に二重行政が積み上がってきたとされる大阪市大阪府ですらこの程度の効果額です。堺市政令市に移行したのは平成18年のことであり、当然、移行の際に府市の間で二重行政への対応が取られました。都構想によるメリットはほとんどないと考えて良いでしょう。
一方で、大阪府堺市の借金の差は莫大です。大阪都構想大阪市堺市を廃止して大阪府に一元化するものですから、借金も全部合わせてガラガラポンされます。大阪府大阪市を合わせた借金の額は堺市の約30倍であり、大阪都になると、堺市民の一人あたりの借金の額は単純計算で約2倍になります。
統合のメリットが皆無な上に借金は倍になる。大阪都構想を企業合併と考えた場合、こんな条件で成立することがあり得るでしょうか?


また、自治体の枠組みを変えるような大きな制度改革には、多大なコスト(人、金、時間)がかかります。12年をかけて全国で自治体の数を半減させた「平成の大合併」の時ですら、大阪府下において合併が実現したのは堺市美原町だけでした。都構想では、大阪市内に24区、堺市内に7区ある行政区をひと桁程度の数の特別区に再編するそうですが、壮絶な労力の浪費になることは想像に難くありません。


さらに、都道府県の権限を市町村に移譲していくのが国の大きな方向性です。先述したように大阪都構想基礎自治体である政令市から中間自治体である道府県に権限を戻す制度変更です。大阪都になると全国の中で大阪だけが特殊な自治体となり行政制度上の不都合や個別に対応しないといけない事案も多発することが予想され、自治体運営に深刻な影響を与えるでしょう。


当初の計画や予算の見積もりが甘かったというのは企業でもあり得ますが、「これは失敗プロジェクトだ」と気付いた段階で早期に中止すべきです。
大阪都構想にまつわる作業は“デスマーチ”化しています。誰かが勇気ある撤退を進言すべき時でしょう。


以上、簡単ですが「大阪都構想」が堺市にとっていかに無意味な政策かご説明させていただきました。
長くなったので(2)「竹山市政1期目への評価」と(3)「橋下維新政治に対する是非」は、次回以降、それぞれ回を分けて書きたいと思います。


追記:一部、数字が間違っていたところを修正しました。すみません。