野村ともあき【非公式】ブログ|前堺市議会議員

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決算審査と総務財政委員会質疑について

堺市議会平成28年第4回定例会の会期が続いています。
本日は、平成27年度堺市決算審査特別委員会の総括質疑の二日目が開かれ、私も質問に立ちました。「保育施設の円滑な運営について」「放課後児童対策事業について」「堺市図書館100周年について」の3項目について当局の考え方、取り組み等を問いました。


保育施設の円滑な運営については、主に利用者の立場から「分園・小規模保育施設卒園後の入所」「兄弟(姉妹)の別施設入所」「入所決定の早期化」「保育施設からの虐待通報」について尋ねました。
私は議員になる前に保育所で10年間勤務しており、また現在も自分の子どもがこども園に通っていますので、知人や保護者からよく入所に関するご相談をいただきます。
最近では、本当に入れる保育所がない「待機」のご相談は一時期に比べればずいぶん減りましたが、一方で2歳までしか通えない分園や小規模保育施設出た後に希望した園に入れないケースや、兄弟(姉妹)が通う施設と別の施設に入所になるケースがあります。これを解消するのは「利用の公平性」と背反する課題があるので難しいのですが、出来る限り保護者の負担が減るように丁寧に対応するようお願いしました。
また、(子育て支援)新制度になり多くの施設がこども園に移行する中、幼稚園と保育所で入所の決定時期がずれていることが利用者にも施設にも負担となっていました。この課題解決については民間保育園が中心となって長らく要望してきたことですが、近々目処が立ちそうであるとの答弁がありました。円滑な入所手続きが実現しそうです。
虐待については、先般、堺市でも痛ましい事件もあり、未然防止、早期発見のためには迅速な対応が重要です。保育園、幼稚園等からの連絡体制、伝達経路について確認、要望しました。


放課後児童対策事業いわゆる学童保育等ですが、先日、堺市学童保育が面積基準を超えて「すし詰め」状態であることがテレビで報道されたことから世間の関心が高まり、今議会でも多くの議員がこの件を取り上げました。私からは今回の問題を機に放課後児童対策事業を抜本的に見直すためにどれくらいの予算の規模感が必要かという問題提議から、来年度以降の事業の方向性を問いました。堺市教育委員会では、現状並存している3つの事業を統一化し、児童の放課後の居場所確保を進める旨の答弁がありました。


最後に、堺市図書館創立100年に関して質問しました。特に大仙公園にある中央図書館は老朽化も激しく更新の時期を迎えていることは誰の目にも明らかです。
昨今、地域における図書館の意義や役割が変化する中、新しいタイプの図書館が全国で生まれています。
有名なところでは(多くの批判はありますが)図書館行政に一石を投じた武雄市佐賀県)のTSUTAYA図書館があります。また武雄市図書館に対比して評価される隣の自治体の伊万里市図書館。人口1万人の自治体ながら全国から注目を集める小布施町の「まちとしょテラス」。目を見張る意匠と365日24時間開館、革新的な教育方針で話題の国際教養大学図書館。レンガ倉庫をリノベーションした個性的な東京都北区立中央図書館などなど。これらの例を挙げながら、来たるべき中央図書館の更新時には、堺市らしい市民に愛される図書館を整備していただけるよう要望しました。


決算審査特別委員会に先立つ9月13日には私の所属する総務財政委員会が開かれました。総務財政委員会では、行財政改革、情報化推進と危機管理、大河ドラマ千利休」の実現について、の3項目を取り上げました。


まず、今議会は決算審査の定例会ですので、財政面から見た行財政改革の意義について当局の見解を聞きました。特に歳入ではふるさと納税クラウドファンディングなどの新しい財源確保の手法が拡大しており、従来の財源と公共サービスの関係とは異なる視点、感覚が求められます。新たな財源確保と住民との関係性構築のために堺市でも事例や導入の取り組みを検証するよう求めました。


二点目は庁内業務の情報化推進についてです。東日本大震災では戸籍をはじめとするあらゆる行政情報が流失しました。災害時は、罹災証明の発行など事務手続き上においても自治体業務の迅速な復旧が求められます。いざという時のハード面、ソフト面のバックアップ体制について確認しました。


最後に、竹山市長に対し大河ドラマ千利休」の実現要望について質問しました。先日、堺市ではNHK大河ドラマで堺出身の「千利休」を題材に制作を要望しました。実は2022年は利休生誕500年の節目の年にあたります。なんとかこの年までに放映を実現するべく、これから堺市一丸となって取り組んでいくとの決意の答弁がありました。堺市に住む一人として私も実現を楽しみにしたいと思います。


決算総括質疑をもって議会質問はひと区切りを迎えます。この後は、意見書の採択や最終本会議での議案の採決が予定されています。最後まで気を抜かず取り組んでまいります。