堺市のガス気球運行事業とヘリウム危機について
堺市が仁徳陵を空から眺めるために遊覧気球を上げる計画を進めている。
計画開始から3年以上を経て、来月下旬からやっと試験運行を開始するそうだ。
計画がここまで延びたのはコロナの影響もあるが、実際のところはヘリウムガスが入手できなかったからである。
堺市の気球はガス気球でヘリウムを使用するが、近年ヘリウムは世界的に不足しており、極めて入手困難な状況が続いている。
ヘリウムは医療や半導体の製造などに不可欠な元素で、人工的に製造することができない限りある天然資源である。
医療、工業、学術研究などの分野におけるヘリウム不足は深刻で、世界的な争奪戦になっており価格も高騰しているそうだ。
ヘリウムの枯渇は年を追うごとに現実味を帯びており、風船やボイスチェンジャーのような遊びに使う余裕はないと専門家は指摘する。
その意義も希薄で、事業継続性も危ういと言わざるをえない堺市の遊覧気球事業はこのまま進めるべきだろうか。
冷静に問われるべきである。
以下に、いくつかのヘリウムに関する事例を紹介した記事をリンクします。
櫻井翔『櫻井・有吉THE夜会』で「嵐ヘリウム事件」をネタにするも、世界情勢を理解していなかったキャスター像が露呈し批判殺到「あの気球が飛んだ裏で何人の人が死んだんだろう」
https://www.jprime.jp/articles/-/27520
「ヘリウム危機」が本当にヤバい理由を「元素の起源」から教えます @bluebacks_pub https://gendai.ismedia.jp/articles/-/70228
ヘリウム不足「深刻」、再利用訴え 日本物理学会など - 日本経済新聞 https://www.nikkei.com/article/DGXMZO53628920Q9A221C1000000/
ヘリウム危機について 名古屋工業大学 産学官金連携機構 設備共用部門 低温室責任者 大原繁男
https://yamashita.issp.u-tokyo.ac.jp/ISSPWS191106/pp191106/oharapp.pdf