野村ともあき【非公式】ブログ|前堺市議会議員

野村ともあきの非公式ブログです。前堺市議会議員 公式ブログは→https://note.com/nomuratomoaki/

第46回衆議院議員選挙に関する極私的展望

野田首相が明日16日の解散を明言し、総選挙は12月4日公示、16日投開票の日程で行われることとなった。


首相が短兵急に解散に踏み切った理由としては、
(1)「近いうち」発言に対する嘘つき批判に耐えられなくなった。
(2)第三極勢力の体制が整う前に選挙に踏み切るため。
(3)政治の膠着をどうにかして打開したいという首相の最後の良識。
(4)米中韓の新体制移行を見据えた大きな視野に立った決断。
(5)もう民主党はまともなまま存続できないだろうというやけっぱち。
などが考えられるが、実際はこれらの思惑が入り混じった複雑な心情で決断に至ったのだろうと思う。


国会も明日の解散の瞬間まで予断を許さない状況であるし、公示の直前まで政党、個人を問わず驚くような動きや出来事が頻発することだろう。そのような状況下で、恐らく混沌とした雰囲気の中、日本社会は総選挙に雪崩れ込むことになり、有権者、特に無党派と呼ばれる層は、判断に迷うことになる。


民自(公)は、解散を前提として税と社会保障の一体改革や特例公債法案で合意に向けた話し合いを行なってきた。様々な事情がある中でのぎりぎりの政策的判断も、政治的関心の薄い無党派層には選挙的争点がぼやけて映る結果となっている。そして第三極勢力は、その点をもって既成政党批判の一点突破戦略を仕掛けてくるのは間違いない。


かといって、各党が明確な争点を描くのは容易ではない。
野田首相がTPPを争点化しようとして党内の猛反発を受けたことを挙げるまでもなく、現状の民主党では党内の意見をまとめ統一されたマニフェストを作成することは不可能である。
また、すでに選挙互助会の様相を呈している第三極勢力も同様で、政策によっては真逆の考えを抱えた各党が連携できるはずなどないのだが、政策的合意は脇に追いやって、箱にガラクタを投げ込んで風呂敷で包んで覆い隠すいつもの手法で、有権者を騙し通すことに血道を上げる選挙戦を展開してくるだろう。
自民党はすでにマニフェストの素案もできており一番まともな状態だと言いたいが、国民的関心が高い争点であるTPPや原子力政策では明確な賛否を示せず、腰の引けた表現になり、無党派はもちろん旧来の支持層からも支持が得られない恐れがある。自民党としては、安倍総裁を先頭に、信念をもって掲げた自らの政策の正当性をひるまず主張することで、どれだけ国民の賛同を獲得できるかが勝敗のカギとなろう。


上記を踏まえて結果を客観的に予想すれば、「民主はありえない、自民もお断り、だから第三極」という消極的選択が地滑り的に合流し怒涛となる可能性は少なくない。というか、それが一番可能性として高い。しかしながら、政治がもたらす国民の便益を最大限に考えるなら、衆院会派が分散多極化するこの結果は最悪の状態である。我々自民党としては、1議席でも多く議席を伸ばし、政治の安定化に向けて死力を尽くさねばならない。


地方議員である私は一兵卒に過ぎないが、これからの1ヶ月間、覚悟をもって日本の未来をかけた戦いに臨みたいと思う。


ご支援よろしくお願い致します。