野村ともあき【非公式】ブログ|前堺市議会議員

野村ともあきの非公式ブログです。前堺市議会議員 公式ブログは→https://note.com/nomuratomoaki/

政治に思想は必要なのだろうか

堺市議会議員の野村ともあきです。

公式ブログと位置づけているnoteの方に、先の衆院選で維新が躍進したことについて書かれたネット記事をキュレーションしました。

note.com

上記は、関心のある方々のために資料としてまとめたリンク集みたいなものなので、私の見解はほとんど記していません。なので、非公式ブログということにさせていただいているこちらに少し感じたことを雑記しておこうと思います。備忘録みたいなものなのでちゃんと考えをまとめて書いているわけではありません。現時点での“非”公式見解ということにさせてください。あと、文章も推敲していませんがご了承ください。

「維新の会」が右派左派保守革新から幅広く支持されているのは、維新という政党にイデオロギーがなく、全方位に向けて、右翼偽装、保守仕草、改革アピール、反体制風味、などを醸し出しているからだと思う。これは批判的な意味ではなく、現代の日本社会、あるいは現代の日本人の特性を見事に捉えたマーケティング本位(あるいは全振り)政党の面目躍如というべき成果である。

冷静に、今回の衆院選公約や下記の図を見れば、維新が思想的に保守政党でないことは明白である。https://assets.st-note.com/production/uploads/images/59577780/picture_pc_efb626e32d692a19e4e80eaf289e732e.png

では維新が革新なのかと言うと左派政党を執拗に攻撃するので、反共・反リベラルポジションで「左の反対なのだから右」みたいな位置に収まっていて、多くの人もそう捉えている。実際、今回の報道でも維新は海外メディアからは極右政党と報じられながら、実際は革新的な考えを持つ層からも少なくない支持を獲得していたことはデータが証明している。維新は、保守の仮面をかぶりながら革新を望む現状破壊願望に強く訴える、極めて幅の広い政党のポジションを獲得したと言えよう。 

漠然としたイメージで恐縮だが、お昼に何食べようか迷っている有権者がバイキングのように都合の良い部分をつまみ支持(つまみ食いみたいな感じ)できる感じで、今どきの回転寿司にハンバーグやパフェが回ってくるみたいなもんである。違うかも知れない。

ふと思えば、松井さんや吉村はんの口からイデオロギーゴリゴリのネトウヨ発言みたいなのはあまり聞いたことがない。というか思想信条に関する言動を目にした記憶がない。まあ、本来は首長という立場であんまり思想信条を前面に出すのは良くないからそれでいいと思うのだが、あの二人にはそれ以上に普段から党派性むき出しなのでその理屈は通用しない。

現代の日本、特にコミュニティが(良い意味で)雑多な大阪においてはその方がウケが良いのだろうし、実際に絶大に支持されている。

いくつかの記事で特徴的だったのは、維新はこれまでの既存政党が掲げてきた右・左の看板を使わず、「大阪代表」という看板を前面に打ち出すことに成功したという指摘である。これは間違いない。要するに「たこ焼き、吉本、タイガース」である。これほどまでにしっくりと維新の政党としての体(てい)を表した言葉はないと思う。松井はんが「それや!」と叫んで力強くビシィ!っと相手を指差す様が頭に浮かぶ。嫌になってくる。これを覆すのは、ほとんど地球を逆に回すとか淀川を逆流させるとかのレベルの話なので、不可能だろう。でも大和川は過去に未曾有の規模の付替え工事をやっているので、不可能ではないと信じてやっていこうと思う。いちいち例え話がヘタクソで申し訳ありません。

公式ブログ(note)の方で紹介した記事で、鮫島浩さんというジャーナリストが左右のイデオロギーから、しばらくは自公維立共れの6党による多党時代を経て、社会経済政策へと対立軸が移っていくだろうと述べておられた。自民党や立民が政策的に特徴を出せなければ、私もそうなると思う。完全に同意である。上記のマトリックスで言うと横軸(X軸、右と左)の対立から、縦軸(Y軸、上と下)の対立への移行は確実に進んでいる。

これは国レベルで議論されるべき日本の針路に関わる課題であるので、是非世論を喚起していきたい。

それから選挙戦術。もうこれは最初の住民投票(2015)の時から強く感じていたことで、大阪における選挙戦術は、多分根拠のない私の想像の範囲だが、他の地域に比べてはるかに高度でシビアな領域に達している。二度の住民投票やダブル選挙、衆参院選挙、その他各級選挙で、10年に渡り壮絶な戦いを繰り返してきたことで、大阪における選挙戦術は類を見ないほど洗練、高度化されてきた。そのことは私自身が肌身にしみて感じている。

この流れの中ではピラミッド型である維新の組織の方が圧倒的に適応力があったのは間違いない。各議員単位でバラバラに動く自民党や、各組織の横のつながりが脆弱な共産党は太刀打ちできず、大きく水を開けられているのが現状だ。それぞれの組織改革は急務である。絶えず戦術を磨くことも必要だろう。

とりあえず時間になったので、この辺でキーボードを閉じます。

繰り返しになりますが、これは非公式ブログですので、本件に関するご意見等は受け付けません。(お話は聞きます)